生活情報紙「さりお」の記事

「漢方よもやま話」より

紫蘇の名前の由来と漢方での使い方
 今、わが家のベランダのプランターには、昨年種を落とした紫蘇(しそ)が次から次へと芽を出し、日ごとに成長しています。
 紫蘇はペルリアルデヒドという成分を含んでいます。抗菌作用があり、魚毒を中和し、食中毒の予防効果があることが分かっています。
 昔からお刺し身の横には紫蘇の葉や紫蘇の芽が添えられているのは、先人たちの知恵なのでしょう。
 後漢から三国時代にかけて活躍した有名な華陀(かだ)という名医にまつわる逸話もあります。
 中国の洛陽(らくよう)で若者が大量のカニを食べて食中毒になってしまいました。そこに華陀がやってきて、紫蘇を煎じて飲ませたところ、たちまち元気になったそう。
 紫色の液体によって体が蘇(よみがえ)ったことから、紫蘇と呼ばれるようになったそうです。
 紫蘇の種子は「紫蘇子(しそし)」と呼ばれ止咳作用があるとされており、蘇子降気湯(そしこうきとう)という漢方薬に含まれます。
 また、葉は「蘇葉(そよう)」と呼ばれ、香蘇散(こうそさん)、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)、参蘇飲(じんそいん)などの漢方薬に含まれています。
 紫蘇の葉の香りをかぐと気分が落ち着くように、蘇葉には鎮静作用があるとされており、蘇葉を含む漢方薬は精神的な負担がある人に適するものが多いようです。
 現れる症状は人それぞれですので、漢方薬を試す時は専門家に相談しましょう。