生活情報紙「さりお」の記事

「漢方よもやま話」より

身近な植物・レンギョウの薬効
 まだまだ寒い日もありますが、早咲きの梅などは開花しているものもあり、春が近づいているのが分かります。
 寒さが残る3月頃から花を咲かせ始めるのがレンギョウです。レンギョウはモクセイ科の落葉小低木で、葉が出る前、または葉と同時に枝から花を咲かせ、桜が満開になる頃に見頃を迎えます。
 多数の黄色い花が咲き誇る様子から、海外ではゴールデンベルとも呼ばれます。そして、夏から秋にかけて成熟直前の果実を採取したものが、漢方薬の原料として用いられます。
 漢方では、果実は連翹(れんぎょう)と呼び、清熱、解毒、消腫などの作用があると考えられています。傷や腫れ物など皮膚症状がある人を「瘡家(そうか)」と呼びますが、連翹は「瘡家の要薬」ともいわれるほど。炎症や化膿(かのう)を治す目的で、荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうと う)、清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)などに含まれます。
 漢方と中医学は似て非なるものですが、同じ名前でも使用する植物が異なることがあります。連翹はその一つで、日本では連翹はレンギョウを指しますが、中国ではトモ エソウ(大連翹)やオトギリソウ(小連翹)を連翹といいます。日本の連翹は、中国では黄寿丹(おうじゅたん)というそうです。
 レンギョウは公園や庭など身近な場所に植栽されていることも多い植物。黄色で目立つので、少し早い春の訪れを探してみては?