「漢方よもやま話」の目次
胃の不調を改善する漢方薬
 今年も残り1カ月余り。これからのシーズン、忘年会などが増え、つい暴飲暴食をしてしまう人もいるでしょう。
 漢方薬に食べ過ぎ・飲み過ぎによる胃の不調を改善するものは多くあります。その中に食欲不振、腹部膨満感、食後に腹が鳴り下痢をする時などに利用される平胃散(へいいさん)があります。
 これは中国・宋の時代に裴宋元(はいえいげん)や陳師文(ちんしぶん)らによって編さんされたとされる医学書「和剤局方」に記載されています。蒼朮(そうじゅつ)・厚朴(こうぼく)・陳皮(ちんぴ)・生姜(しょうきょう)・大棗(たいそう)・甘草(かんぞう)の6種類の生薬(しょうやく)が含まれます。
 そして、平胃散に麦芽(ばくが)・神麴(しんぎく)・山査子(さんざし)という消化に特化した生薬が加えられた加味平胃散(かみへいいさん)があります。
 麦芽は発芽したイネ科オオムギの穎果(えいか)、神麴はコメを蒸して酵母菌によって発酵させた麴、山査子はバラ科落葉低木のサンザシや高木のミサンザシの成熟果実を乾燥したものです。
 麦芽・神麴はでんぷんの消化に優れ、米類や麺類などの消化を促し、山査子はタンパク質・脂質の消化に優れ、肉類の消化を促すとされています。加味平胃散は消化不良、食欲不振を改善し、胃腸をスッキリさせ、暴飲暴食による胃腸障害によく利用されます。
 年末には漢方薬が重宝するかもしれません。
Copyright © 寿元堂薬局. All Rights Reserved