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 くしゃみをしただけでも尿が漏れたり、尿漏れが気になってスポーツ失禁や旅行もできなかったり、尿失禁で悩む女性が増えているといいます。
 また高齢になると、立ち上がったり、階段を上ったり、歩き出したりするなど日常のちょっとした動作のたびに尿を漏らしてしまうようになります。
 成人女性の3人に1人、60歳以上の高齢者の50%以上に尿失禁があるといわれています。
 それぞれ原因は異なりますが、尿失禁は漢方がよく奏功することが多い症状です。
失禁のタイプ
自分の意思に関係なく尿が漏れてしまう尿失禁には次のようなタイプがあります。
○腹圧性尿失禁
 咳やくしゃみ、笑う、運動など腹圧上昇時などに、膀胱が収縮しないのにもかかわらず尿が漏れるタイプです。女性におこります。
○切迫性尿失禁
 前ぶれなく尿がしたくなり尿が漏れ出てしまうタイプです。尿意の高まりが急なため、トイレまで間に合いません。男女を問わず高齢の方に多くみられます。
○溢流性(いつりゅうせい)尿失禁
 膀胱に尿が満ちて、尿が尿道から溢れて漏れるタイプです。
○機能性尿失禁
 手足が不自由など身体の運動機能の低下や認知症が原因で起こる尿失禁です。運動機能が低下しているためにトイレまで間に合わない、あるいは認知症のため尿を出してよい場所かどうかが判断できずにしてしまう、といったタイプです。 
漢方では…
 尿漏れのことを漢方では遺溺(いにょう/いでき)といいます。
 江戸時代の書『方彙口訣(ほういくけつ)』によれば、遺溺は「我を忘れている間に漏れる」、「気がたしかな時に漏れる」、「眠ると漏れる」という三種にわけられます。いずれも、知らない間に尿が出るのは腎と膀胱が弱っているからだとしています。
 ここでいう「腎」と「膀胱」は五臓六腑の臟腑の意味ですが、五臓のひとつの「腎」は腎臓など泌尿器の働きのほか、体液を作り、ホルモンの分泌や調節を行って体温の調節に関わります。「六腑」の「膀胱」は尿をためます。
 そして、子供の寝小便や老人の尿漏れを含めて、尿漏れには種々の原因があるので、薬を選んで使うべし、とあります。
 『方彙口訣』には尿漏れを治す効果的な処方が載っていますが、現在でも製剤として使われているものが補中益気湯(ほちゅうえっきとう)と六味丸(ろくみがん)の二つだけしかないのは残念です。
 補中益気湯は身体がやせて尿漏れするものに用い、六味丸は13、4歳の子供が毎晩1、2回小便を漏らすものに用います。
 そのほか、一般的に入手しやすい漢方製剤の中で、尿失禁に使われる機会があるものに次のようなものがあります。
はちみがん
八味丸
「腎」の機能の衰えを補います。下半身が弱り、疲れやすく、口が渇き、冷えのある人の尿失禁に用います。
しょうけんちゅうとう
小建中湯
虚弱な体質で冷えがあり、血色が悪くて疲れやすい人に使います。小児の夜尿症によく使われます。
とうきしゃくやくさん
当帰芍薬散
冷え症で貧血がある女性の尿失禁に用いることがあります。
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